大般若経理趣分
曹洞宗の場合、ご祈願をする時は太鼓を使います。
お経をあげる時に木魚を鳴らすのはご存知だと思うのですけれども、お祈りをする時、御祈願をする時、ご祈祷をする時には太鼓を使います。
そして、その時に使うのが大変厚い『大般若経理趣分』というお経です。
大般若経のエッセンスが般若心経なのですけれども、大般若経は600巻あります。
その中の1つが『理趣分』というお経になります。
経本を開ける時にもいろいろな作法があるのですが、それはまたの機会にご紹介します。
禅宗のご祈願に参列すると、よくお坊さんが頭上で経本をパラパラとやっているのを見たことがあると思いますが、これを「転読」と言います。
大般若経の功徳を持って、多くの方々のいろいろな災いが転じて、そして願いが叶う、整う、そういうことを念じているわけです。
般若経そのものに力があるから、大般若の力をいただいて、自分だけではなく世の中の皆が良くなるように、みんながハッピーになるようにという願いを込めるわけであります。