常楽寺の階段を登ってみた
常楽寺には観音堂から降りる階段があります。
もともとは、この階段から登っていくのが常楽寺の巡礼の道だったと思われます。
今は国道が通ったり、隣に大きな工場があったりしますが、もともと常楽寺は非常に広くて、この辺りの山そのものが常楽寺だったと考えてもいいわけです。
山そのものを仏の教えとして、皆さんに示していたということになります。
この階段は結構古くて登りにくいので、直そうかなと思って、ある石屋さんに相談しました。
そうしたら「住職、この階段は風情があるからこのままにしておきましょう」と言われたので、まだ直しておりません。
登ってしばらく経ちますと、だんだん膝や腿が痛くなってまいります(笑)。
常楽寺の階段は60数段ですが、秩父の札所で一番階段が多いところは百数十段あります。
登りきったところにお地蔵様がいて、皆さんをお待ちしていますので手を合わせてください。
間もなく常楽寺のお堂の前に着きますので、ここでお参りいたします。
脇には鐘を用意してございますから、ぜひこれを叩いてみてください。
よく「鐘はいくつ叩けばいんでしょうか?」と聞かれますが、1回で結構です。
ここで大事なのが、木の音をさせないことなのです。
お寺の鐘は、消防の方々が火事を知らせるためのものではありません。
しかし、私も雑念がたくさんあるので、まだ木の音がしてしまいます(笑)。