開経偈 懺悔文
お経を唱える際に、最初にお唱えするのが「開経偈(かいきょうげ)」です。
「このお経は、ものすごくたくさんの功徳があるから、このお経を聞くということは、またこのお経を唱えるということは、本当にありがたいことなんだよ」ということが書いてあるわけです。
秩父の札所だけではなく、百観音の札所、観音霊場をお参りする方は、いろいろな唱えごとをしますけれども、やはりこの「開経偈」から始まるところが多く見受けられます。
そして次が「懺悔文(さんげもん)」となります。
「我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)
皆由無始貪瞋痴(かいゆうむしとんじんち)
従身口意之所生(じゅうしんくいししょしょう)
一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)」
皆由無始貪瞋痴(かいゆうむしとんじんち)
従身口意之所生(じゅうしんくいししょしょう)
一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)」
分かりやすく言うと、「私たちは、知ってか知らずかさまざまな罪科(つみとが)を起こしてしまいます。それを今悔い改めて、仏様の前にすべてさらけだします」というようなお経なのです。
そして次に読むのが「摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみったしんぎょう)」です。
いくつかの宗派では読みませんけれども、ほとんどの宗派で読んでいます。
海外でも「Heart Sutra(ハート・スートラ)」と言われていて、親しみが深いお経なのですけれども、これは仏教、特に大乗仏教の真髄を246文字で説いているわけです。
まずは皆さん、この般若心経をどう捉えるかということは二の次三の次にして、とにかく唱えてみましょう。
特にこの中で中心的に説かれているのは「空」なのですけれども、これをどう捕まえるかというのはハードルが高いのです。
意味が分かる、分からないはさておき、皆さんもよくご存知の般若心経を読み、または写経をすることでお経に親しんでいただきたいなと思っています。