慈眼寺のお経の本

慈眼寺では、『慈眼寺勤行聖典』というお経本を作って、皆さんと一緒にお経を唱える機会を多く設けております。

これは私の大叔父、私の母親のいとこの方がご住職をしていた時に、「どうだい、ゆきちゃん、一緒に作らないかい?」と声を掛けていただいて作ったものです。

 

訳をしたのは私ではなくて、法善寺の前々住職である上村映雄老子です。

そのご厚意に甘えて、『慈眼寺勤行聖典』ということで、あとがきに慈眼寺オリジナルのものを入れています。

これを使って皆さんと一緒にお経を唱えようということを、積極的に取り入れています。

 

今はコロナの影響もあって、みんなで集まってお経を唱えるということはなかなかできません。

しかし以前は、春秋の彼岸などにはこの狭い本堂でみんな一緒になって、『般若心経』や『修証義』というお経をお唱えしておりました。

 

『修証義』というのは曹洞宗でよく使うお経で、1章から5章まであります。

もともとは『正法眼蔵』という、道元様がお示しいただいた90巻ある長い書物なのですが、明治時代に大内青巒(おおうちせいらん)居士という方が、美しいところや読みやすいところを抜粋して5章にまとめました。

これを当時の永平寺の禅師様、総持寺の禅師様が知恵を出し合って、言葉を加えたり削ったりしながら今の『修証義』の形にしたわけです。

 

『正法眼蔵』は言葉も美しいし読みやすいのですが、そこに書いてあるものは深くて手強いのでございます。

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