お坊さんの1日
「お坊さんって1日何やってるんですか?」「何時に起きて、何をやって、何を食べてるんですか?」とよく聞かれます。
大本山総持寺や大本山永平寺などでは、全く違う生活をしているのですが、そこから下りてしまいますと、皆さんとほとんど変わりがありません。
食べる物にも飲む物も制限はないのです。
では、ほとんどのお寺さんはどういう生活をしているかというと、皆さん朝早く起きて戸を開けて、そしてお経を上げて、ごはんをいただいてというような生活なのですが、私はいい加減なお坊さんなのでそうはいきません。
今朝は4時30分に目が覚めて、トイレに行って、iPadを持って「今日は1日何をしようかな」ということをカレンダーで確認しました。
そして顔を洗って、歯を磨いて、鏡に向かって「おはようございます」と言うわけです。
その後、大体5時半くらいになったら草むしりです。
7時15分まで草むしりをして、お風呂に入って、ひげを剃って、それからごはんをいただくのです。
朝食のメニューは、キウイ、バナナ、そしてヨーグルトです。
ちなみに、ヨーグルトというのは、お釈迦様のころから食べられています。
私のお寺には一緒に仕事をしてくれる人がいて、8時半から9時ぐらいの間に来られますから、「やあ、おはよう」とごあいさつします。
そしてパソコンに向かって仕事をするのですが、12時になるとお昼を食べて、1時ごろからまた仕事が始まります。
そしてある日は法事、またある日は葬儀だとか、そういう感じでやっています。
大体5時半から6時頃には仕事を終えて、6時半から8時の間に夕食、そして8時になったらおふろに入って寝るというパターンです。
同じ時間に同じことをするのは、何か単純で嫌だなと思うかもしれません。
ところが、そうではないのです。
毎日同じ時間に同じことをするのは、脳と体と心を整えるためにとても大切なのです。
もう1つ大切なことは血圧を測ることです。
「今日は血圧が高いな」と思ったら、深い呼吸をして整える、これを毎日同じ時間にやるわけです。
そして体重も、毎日同じ時間に測ります。
そうやって毎日同じ時間に同じことをする、これが人生を豊かにするコツです。
昨日と同じ今日はありませんから、同じ時間に同じことをやっていても、それは同じことではない、そのありがたさに気付くことができるわけです。