春~仏様はいつもどこにでも

深い闇の時間帯になりますと、いろいろな声が聞こえてきます。

この、聞こえているようで聞こえていない声を聞く、これが大事なのです。

 

観音様が皆さんの名前を「おーい」と呼んでいるのです。

しかし、私たちは耳がふさがっているから聞こえません。

日常生活には多くの音があるために聞こえないのです。

 

山が話している声が聞こえない、つまり仏様の声が聞こえないのです。

しかし、仏様の方はいつも皆さんの名前を呼んでいます。

仏様はいつでも、どこにでもいらっしゃいます。

これを私たちの方が目をつぶって、耳を閉ざして感じないようにしているだけです。

 

実は私も聞こえていません。

「この坊主は何か悟ったようなことを言っているな」と思われるでしょうが、とんでもありません。

全く分かっていないのですけれども、やはり、目に見えないその奥に、聞こえていないその奥に、感じていないその奥に、さまざまなありがたいことが潜んでいるのではないかなと感じています。

 

確かに今は冬なわけですが、もう春がそこまで来ています。

このように、私たちを幸せに導いてくれる仏様の教えは、今あなたがいるところ、

すぐそこにあるわけです。

 

もう春です。花が咲いています。

こんなに寒くても花が咲くのです。

寒い山の雪の中、氷に閉ざされたその下に、もう春はあるのです。

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