仏教で「無学」とは?
今回は、仏教で使われる言葉と、私たちが日常的に使っている言葉では、同じ漢字でも意味が全く違うものがあるということについてお話をします。
私がこの言葉を最初に聞いたのは大学の時でしたが、それは「無学」という言葉です。
よく「私は無学者ですから」と言うではありませんか?
その「無学」です。
それまでは、皆さんと同じように「学問が足りていない」=「無学」だと思っていました。
ところが、仏教では全く逆で、「学ぶものがなくなった状態」のことを言うのです。
つまり、「最高の悟りを開いた人」です。
これ以上学ぶものがないほど、修行も人生も研鑽してたどり着いてしまった人のことを「無学」と言うのです。
ですから、「私は無学者ですから」と言ってしまうと、大変なことになってしまいます。
もちろん、日常の会話で使うのは全く問題ありません。
このように仏教では、同じ漢字なのに全く意味が違う言葉がたくさんあります。
そういう豆知識を、これからもお伝えしていきます。