布袋さん
常楽寺にも布袋さんがおられます。
あのギタリストの布袋さんと同じ字を書きます。
布袋さんは、仏教でいうサンタクロースです。
おなかがポンポンと出ていて、大きな袋を持っているのですけれども、この中に何が入っているかというと、皆さんからお布施していただいたものが全部この袋の中に入っていて、それを皆さんに配るわけです。
布袋さんは福の神、福もたらしてくれるということで、七福神の中にお祀りされています。
七福神というと、寿老人や恵比寿様など7つありますけれども、それぞれにいわれがあって、インドの方から始まっているものが多いのですけれども、布袋さんはどうも中国が始まりようでございます。
帝釈天や歓喜天などの「天」が付いている仏様は、元をたどるとヒンドゥー教にたどり着きます。
歓喜天というのはガネーシャ、『夢をかなえるゾウ』に出てくるあの象が日本に伝わって、歓喜天になったわけです。
ヒンドゥー教の神様が仏教に取り入れられて、それがそのまま日本ではお祀りされているということになります。
インドではさまざまなものが混然一体、混沌としています。
ヒンドゥー教の中でもブッダは優れた人だという位置付けで祀られているのです。
混沌の中で混沌のままただ座る。
混沌としているのがこの世の中ということでございます。