緩すぎず張りすぎず
お釈迦様の弟子にソーナと言う琴の名手がいました。
一心に修行に励み悟りの境地を体得しようと精進を重ねていました。
でもどうしても悟ることができません。
ソーナは、ますます修行に励みました。
そんなソーナを見たお釈迦様は、ソーナに言いました。
「ソーナよ。張りすぎた琴の弦は、いい音を奏でるかい?」
「いいえ。お釈迦様。張りすぎた弦は、いい音を奏でることはありません。」
「それでは、ソーナよ。緩すぎる琴の弦は、どうだろう?」
「はい、お釈迦様。緩すぎる琴の弦も、いい音を奏でることはありません。」
「最後にソーナよ。張りすぎず、緩すぎず、ちょうどいい具合に張られた琴の弦は、いい音を奏でることが、できるだろうか?」
「はい、お釈迦様。張りすぎず、緩すぎず、ちょうどいい具合に張られた弦は、いい音を奏でることができます。」
「ソーナよ、修行もそうなのだ。張りすぎず緩すぎず、中道を保ち続けることが、大切なのだ。そのように、励みなさい。」
人生も同じです。
仕事も同じです。
毎日も同じです。
張りすぎず緩すぎないことが肝要です。