南泉一文字「弗」
今、円安ということが話題になっていますけれども「弗(ドル)」という字があります。
これをなぜ「ドル」と読むのかは、よく分かりません!(笑)。
この字には「○○のようで○○でない」という意味があるそうです。
この「弗」にさんずいを付けると「沸(わく)」という字になります。
つまり、水が沸騰すると「水のようで水でないもの」になるわけです。
では、にんべんを付けるとどうなるでしょう。
「佛(ほとけ)」、つまり「人のようで人でないもの」です。
人のようで人でない、つかみどころがあるようで、つかみどころがない、これが佛というものなのだなということを、この漢字が言い表しています。
ですから「ほとけ」というのは、にんべんに「ム」の「仏」ではなく、古い「佛」の方が本来の意味に近いと感じています。
人のようで人でないもの、これが佛です。
私も佛、あなたも佛、全部が佛の世界なのです。