お坊さんあるある「曲彔(きょくろく)編」
お坊さんが座る椅子のことを曲彔(きょくろく)と言います。
慈眼寺の曲彔も大正時代ぐらいのもので、そういう古いものが残っているわけです。
何となく中国的なデザインなのですが、おそらく中国から宗教道具として日本に伝わり、お寺さんで使うようになったのだろうなと想像しています。
先日、ご葬儀のお勤めで曲彔に座ってお唱えしていました。
そうしたら、いきなり曲彔が壊れて派手にひっくり返ってしまったのです。
修行時代から「どこそこの住職が曲彔壊しちゃったよ」という話はよく聞いていたのですが、まさか自分がそんな目に遭うとは思いもしませんでした。
その葬儀屋さんが言うには、何十年ぶりだということです。
ところが、誰一人声を上げたり、笑ったりする方はいらっしゃいませんでした。
さすがだなと思いました。
「お坊さんあるある」、今回は「曲彔編」でした。